メニュー

【医師がわかりやすく解説します】傷病手当金とは?【休職手当】

[2022.11.15]

 

手当内容や支給条件、申請手順についてご紹介します

 

 

「急に病気になり、会社を長期で休むことになった。しかし、休んでいる間、給与が支払われない…どうしたらいいだろうか」

休職中のお金について不安をお持ちの方、お悩みの方は多くいらっしゃいます。

また休職中の手当である、傷病手当の内容や申請方法がわからず困っている方もいるでしょう。

 

そこで今回は、休職手当=「傷病手当金」について解説します。

手当内容や支給条件、申請手順なども含めて記載しました。

現在、傷病手当申請を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

 

 

 

傷病手当とは?

傷病手当とは、病気やケガで仕事ができなくなった際に、被保険者とその家族の生活を保障するための制度です。

条件を満たすことで、所定の給付金がもらえます。

 

 

 

傷病手当の支給対象は?

傷病手当金の支給対象は、会社員や公務員などの勤務先で社会保険制度に加入している本人です。

また、派遣やパートも健康保険に加入していれば、支給対象となります。

 

一方で、以下の方は支給対象外です。注意しておきましょう。

  • 会社員の家族などで扶養に入っている方
  • 自営業やフリーランスが加入する国民健康保険に入っている方
  • 75歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度に入っている方

 

 

 

傷病手当の給付条件(対象)は?

傷病手当には4つの給付条件があります。全ての条件を満たすことで手当が支給されるのです。

それぞれ詳しくご紹介します。

 

業務外で生じた病気やケガを治すための休業であること

業務外で生じた病気やケガを療養する場合、給付対象となります。

通常の休職であれば殆どの場合、傷病手当金の支給対象となります。

※業務上の事由または通勤による傷病については、労災扱いになります。

医師の指示で治療を受けている期間であれば、入院中だけでなく、自宅療養中も対象になるのです。

 

ただし、医療機関で受診せずに自身の判断で仕事を休んでいる場合や業務で生じた病気やケガの場合は対象外となります。

また、美容整形手術といった健康保険の給付対象にならない治療の療養は対象外です。

注意しておきましょう。

 

病気やケガで仕事に就けない

患者さんの仕事内容や病気・ケガの症状を加味し、医師が「仕事に就けない」と判断した場合、給付対象となります。

 

連続する3日間を含み、4日以上仕事に就けなかった

病気やケガの療養のために仕事を3日間連続して休んだ場合、給付対象となります。

支給開始されるのは4日目以降です。

 

たとえば連続して2日間会社を休み、3日目に仕事に就いた場合は支給対象外となります。

「3日間連続して休んだ期間」があること。これが条件です。

 

病気やケガで休んでいる期間中、給与の支払いがない

会社から給与が支給されない場合、給付対象です。

給与の一部だけ支払われていた場合、傷病手当金から給与支払い分を減額して支給されます。

また、支払われた給与が傷病手当金よりも少ない場合、差額分が請求可能です。

 

 

 

 

傷病手当の支給期間は?

傷病手当が支給される期間は支給開始から「通算して」1年6ヶ月です。

注意すべき点は、「起算」ではないこと。

支給開始から通算して、休職手当として1年6ヶ月まで支給されます。

 

 

 

傷病手当の支給額は?

傷病手当の支給額は、給与の2/3程度です。

支給額の計算は下記の通りとなります。

 

(支給開始前の過去12カ月の各月の標準報酬月額を平均した額)÷ 30日 × 2/3 = 傷病手当金の支給額

 

 

【傷病手当支給額の例外①】他の給付金がある場合、同時に給付されない(もしくは減額される)

傷病手当金と同時に他の給付金が給付されている場合は注意が必要です。

傷病手当の支給が停止されたり、支給額が減額になったりする場合があります。

以下、同時に給付できない給付金(例)です。

  • 障害厚生年金または障害手当金
  • 老齢(退職)年金
  • 出産手当金
  • 休業補償給付
  • 会社から給与分が給付される、または給与の一部が給付される

 

給付金によっては、受給された給付金が傷病手当金よりも少ない場合、差額分が請求可能な場合があります。

障害厚生年金または障害手当金

傷病手当金と同じ傷病で障害厚生年金または障害手当金を受給する場合は、傷病手当金は給付されません。

 

ただし、傷病手当金の日額と障害厚生年金の日額を比較し、障害厚生年金が少ない場合は差額分が請求可能です。

 

また、障害手当金を受給できる場合は、傷病手当金の合計額が障害手当金の額に達する日まで傷病手当金が請求不可になります。

高齢(退職)年金

傷病手当金を受給している方が老齢(退職)年金を受給する場合は、傷病手当金は請求対象外となります。

出産手当金

傷病手当金を受給している方が出産手当金を受給する場合は、傷病手当金は請求対象外となります。

ただし、傷病手当金の日額と出産手当金の日額を比較し、出産手当金が少ない場合は差額分が請求可能です。

休業補償給付

傷病手当金を受給している方が労災保険の休業補償給付を受給する場合は、傷病手当金は請求対象外となります。

 

また、休業給付を受給した方が、同一の病気やケガによって労務不能になった場合も傷病手当金は請求対象外です。業務外における別の要因で病気やケガになり、労務不能となった場合も同様となります。

 

ただし、傷病手当金の日額と休業補償給付の日額を比較し、休業補償給付が少ない場合は差額分が請求可能です。

会社から支給される給与、または給与の一部

会社から給与が支給される場合、傷病手当金は請求対象外となります。

なぜなら、傷病手当金は「病気やケガを療養するために仕事を休み、その間会社から給与が支給されない日」が対象となるからです。

 

ただし、有給休暇を取得して会社から給与全額または一部が支給されている場合は例外になります。傷病手当金の日額と有給休暇の日額を比較し、有給休暇の方が少ない場合は差額分が請求可能です。

失業給付

失業給付は「仕事に就ける」状態のため、傷病手当金は請求対象外です。

 

【傷病手当支給額の例外②】途中退職の場合、条件を満たす必要がある

傷病手当金を受給している期間に退職した場合、仕事が出来ない状態が続いている場合は支給対象です。

 

また、退職日までの勤続年数が1年以上あるなどの条件を満たせば継続して支給されます。

 

ただし、退職日までの勤続年数(健康保険に加入している期間)が継続して1年未満の場合は、退職した時点で傷病手当金の支給が終了します。注意しておきましょう。

 

 

 

傷病手当金申請における必要な書類や申請の流れ

傷病手当金申請における必要書類や申請の流れについて解説します。

傷病手当金支給申請書は以下、3種類(全4枚)です。

  • 被保険者用(2枚)
  • 事業主用(1枚)
  • 療養担当者用(1枚)

その他の必要書類としては、傷病手当金支給申請書と療養担当者(医師)の意見書になります。

また、必要に応じて年金証書や休業補償給付支給決定通知書のコピーなどを用意しましょう。

 

添付すべき書類としては、外傷原因届(外傷の場合)や第三者の行為による傷病届(交通事故等第三者行為の場合)などです。

 

また、被保険者のマイナンバーを記載した場合は、本人確認書類としてマイナンバーカードのコピーを添付しましょう。

マイナンバーカードを持っていない場合は、住民票や住民票記載事項証明書、運転免許証やパスポートのコピーで代用可能です。

漏れなく準備しましょう。

 

書類の提出方法としては、電子申請が可能です。

その他、窓口や郵送でも可能になります。

いずれかの申請しやすい方法を選んで申請しましょう。

 

 

 

ここからは傷病手当金支給申請について詳しく解説します。

申請の流れなどを知りたい方は参考にしてみてください。

 

【傷病手当金支給申請①】支給申請書を手配する(窓口もしくはホームページ)

窓口で申請書を手配する場合は、加入している公的医療保険窓口に問い合わせてみましょう。

「傷病手当金支給申請書をください」と言えば問題ありません。

 

現在は、ホームページから申請フォーマットをダウンロードし、電子申請も可能です。

窓口に行く時間がない方などは利用してください。

 

【傷病手当金支給申請②】被保険者用記入用紙に記入する(1枚目)

被保険者情報として記号や番号、生年月日や氏名、住所などを記入します。

また、振込先指定口座として金融機関名称や預金種別、口座番号や名義人などの情報を記入しましょう。

 

【傷病手当金支給申請③】被保険者用記入用紙に記入する(2枚目)

被保険者氏名を記入します。

また、傷病名や初診日、病気やケガの選択、申請期間を記入しましょう。

仕事内容は具体的に記入する必要があります。

その他としては、確認事項の項目が4つあります。

順次回答していきましょう。

 

【傷病手当金支給申請④】事業主用記入用紙に記入する(3枚目)

事業主が証明するべき項目について回答しましょう。

被保険者氏名や勤務状況、賃金支給の有無や給与の種類、事業主所在地などを記入する必要があります。

過不足なく記入しましょう。

 

【傷病手当金支給申請⑤】療養担当者(医師)用記入用紙に記入する(4枚目)

担当医師に記入を依頼しましょう。

患者氏名や傷病名、初診日や労務不能と認定された期間、入院期間などを医師に記入してもらいましょう。

 

4枚全て記入し終えたら、その他必要書類と添付書類を添えて窓口へ提出もしくは電子申請しましょう。

 

 

 

まとめ

今回は、傷病手当について解説しました。

傷病手当を活用することで、病気やケガで仕事ができなくなった際に、給付金が受け取れます。

 

ただし、傷病手当を受給するには条件がいくつかあります。

また、他の給付金が支給されている場合は、傷病手当が支給されないケースもあるのです。

申請の際は、あらかじめ給付条件などを調べておきましょう。

 

傷病手当を受給するためには、傷病手当金支給申請書の提出が必要です。

提出にあたっては、窓口に直接提出するか、電子申請するかのいずれかの方法を選択してください。

申請書は3種類の全4枚です。

過不足ないよう正しく記入し、提出しましょう。

 

また、その他の必要書類や添付書類などもあります。

被保険者によって必要書類や添付書類は変わります。

随時確認し、正しい申請を行いましょう。

 

傷病手当は、自分と大切な家族を守るためのセーフティーネットです。

健常者の方であっても、もしもの時のために、正しく活用できるよう知識として知っておきましょう。

現在、被保険者で休業中の方は、本記事を参考にして傷病手当申請してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記載:おりたメンタルクリニック医師

 


 

 

オンライン診療メンタルヘルス院について

 

 

休職相談を扱う"オンライン診療専門"の

「オンライン診療メンタルヘルス院」もあります。

休職について悩まれている方は、お気軽にご相談ください。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME