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慢性疲労症候群とは??

[2024.12.13]

慢性疲労症候群(CFS, Chronic Fatigue Syndrome)は、極度の疲労感が長期間(通常6か月以上)続き、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患です。

この疲労感は休息をとっても解消せず、他の病気では説明できないものとされています。

以下に、慢性疲労症候群の詳細を解説します。


主な症状

慢性疲労症候群は、多様な症状を伴うことが多いです。主なものは以下の通りです:

  1. 激しい疲労感
    • 身体的・精神的活動後に悪化する(労作後不調:PEM, Post-Exertional Malaise)。
  2. 睡眠の質の低下
    • 長時間寝ても疲労が回復しない、あるいは不眠や浅い睡眠。
  3. 認知機能の低下
    • 思考力や記憶力の低下(「ブレインフォグ」と呼ばれる状態)。
  4. 筋肉痛や関節痛
    • 明確な炎症や腫れを伴わない痛み。
  5. 頭痛
    • 頻度や重さが増す場合がある。
  6. 喉の痛みやリンパ節の腫れ
    • 風邪のような症状が続くこともある。
  7. 体温調節の異常
    • 微熱や寒気などの症状。

症状の強さや種類は人によって異なり、日によって変動することがあります。


原因

慢性疲労症候群の正確な原因は不明ですが、いくつかの要因が関連していると考えられています:

  1. ウイルス感染
    • 一部の患者では感染症(例えば、EBウイルスやインフルエンザ)後に発症するケースがあります。
  2. 免疫系の異常
    • 免疫反応の過剰や抑制が関与している可能性。
  3. 神経系の異常
    • 自律神経系のバランスが崩れていることが確認されています。
  4. ホルモンの不均衡
    • 特にストレス反応に関与する副腎や甲状腺ホルモンの異常。
  5. 遺伝的要因
    • 家族歴がある場合、リスクが高いことが示唆されています。
  6. 心理的ストレス
    • 過剰な精神的ストレスが引き金となる場合もあります。

診断

慢性疲労症候群は、他の病気を除外した上で診断されます。以下の基準が用いられることが多いです:

  1. 持続的な疲労感
    • 最低6か月以上続く。
  2. 労作後不調(PEM)
    • 身体的・精神的負担後の症状悪化。
  3. 睡眠の非回復性
    • 休んでも疲労が改善しない。
  4. 追加の症状(少なくとも2つ以上)
    • 認知機能障害、筋肉痛、頭痛、喉の痛みなど。

治療法

慢性疲労症候群には現在、確立された治療法はありません。ただし、症状緩和を目指す治療や対策が行われます:

1. 薬物療法

  • 症状ごとに対処(痛み止め、抗うつ薬、睡眠導入剤など)。
  • 抗ウイルス薬や免疫調整薬が試験的に使われる場合も。

2. ライフスタイルの調整

  • ペーシング(Pacing):
    活動と休息のバランスをとり、症状を悪化させないよう調整する方法。
  • ストレス管理:
    瞑想やマインドフルネスを活用。

3. 認知行動療法(CBT)

  • 症状への対処法を学び、生活の質を向上させることを目的とする。

4. 運動療法(慎重に)

  • 症状が安定している場合、軽度の運動を取り入れることも。ただし、無理をすると悪化する可能性があるため注意が必要。

生活上の注意点

  • 無理をしない: 疲労を感じたら適切に休むことが重要。
  • サポート体制の確立: 家族や医療チームとの協力。
  • 栄養管理: バランスのとれた食事を心がける。

社会的影響

慢性疲労症候群は、外見上の変化が少ないため周囲に理解されにくいことがあります。そのため、患者は孤独感や社会的な困難を感じることがあります。近年では、患者支援団体やインターネットを通じたコミュニティが広がり、理解を深める取り組みが行われています。


慢性疲労症候群は、患者本人やその家族にとって大きな負担となることがありますが、正しい知識とサポートを得ることで生活の質を向上させることが可能です。もし気になる症状がある場合は、医療機関での診断と適切なサポートを受けることをおすすめします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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