解離性障害とは??
[2023.12.12]
解離性障害とは
解離性障害は、極度のストレス、トラウマ、心的外傷後の状態などに起因する、心理的な障害の一群です。
この障害は、個人の意識、アイデンティティ、記憶、感情、知覚、体のコントロール、運動能力などに影響を与えることが特徴です。
解離は心が過度のストレスから自己を守るために使う機構であり、このプロセスが過剰になると障害につながることがあります。
主要なタイプ
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解離性アイデンティティ障害:
- 二つ以上の異なるアイデンティティまたは人格状態が存在する。
- 各オルタには独自の年齢、性別、興味、才能があることがあります。
- 記憶の隙間が特徴で、重要な個人的または時間的情報の忘却が伴います。
- しばしば過去のトラウマと関連があります。
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解離性健忘症:
- 重要な個人的情報の一時的な忘却が生じる。
- これは一般的な忘れ物とは異なり、通常はストレスやトラウマの出来事に直接関連しています。
- 健忘は突然発生し、しばしば突然終わることがあります。
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解離性フーガ:
- 予期せぬ旅行や移動が特徴で、個人が自分の身元や過去についての記憶を失います。
- この状態は数時間から数日間続くことがあり、その後、個人は通常、元の自己意識に戻ります。
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デパーソナリゼーション/デリアリゼーション障害:
- デパーソナリゼーションは、自己の外側から自己を観察しているような離人症の感覚です。
- デリアリゼーションは、周囲の世界が非現実的、夢のよう、歪んでいると感じる状態です。
- これらの感覚は、現実からの一時的な「切り離し」を伴います。
治療方法
- 心理療法:認知行動療法、EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)、トラウマに焦点を当てた治療などが含まれます。
- 薬物療法:解離症状を管理するために抗うつ薬、抗不安薬、場合によっては抗精神病薬が用いられることがあります。
- 支持的治療:患者の安全性と感情的な安定を確保し、トラウマの影響を穏やかに処理するための環境を提供します。
治療の最終目的は、個人が日常生活で機能的に活動できるように、解離症状を管理し、トラウマの影響を処理し、必要に応じて異なるアイデンティティの統合を促進することです。
重要なのは、患者が安全で支持的な治療環境で専門家の支援を受けることです。