適応障害の歴史について教えてください。
「適応障害」(Adjustment Disorder)という概念は、個人が大きなストレスを受ける事象や生活状況の変化に適応できないときに引き起こされる一連の症状を指すもので、精神医学で広く認識されています。
適応障害の特定の歴史についての詳細は少ないですが、以下にその概要を説明します。
適応障害の概念は、精神疾患の診断と統計マニュアル(DSM)と国際疾病分類(ICD)という2つの主要な精神医学の診断ツールに初めて登場したときに広く認識されるようになりました。
これらのマニュアルは、世界中の医師が疾患を一貫して診断できるようにするための基準を示すものです。
DSM-III(1980年)では適応障害を一般的なストレス反応とは異なり、精神障害として扱うようになりました。
DSM-IV(1994年)では適応障害の診断基準がさらに洗練され、DSM-5(2013年)ではその基準が引き続き使用されています。
一方、ICD(国際疾病分類)でも適応障害は認識されています。
ICD-10(1992年)では、適応障害は「個々の生活状況の変化に対処する能力が著しく低下している」状態と定義されています。
これらの診断マニュアルにおける適応障害の特定の定義は、版によってわずかに異なりますが、その基本的な概念は一貫しています。
それは、人々が生活の重大な変化やストレスに対処するのに困難を感じ、その結果として日常生活の機能が妨げられる場合、それは適応障害であるということです。
記載:おりたメンタルクリニック医師
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