メニュー

特発性過眠症とは??

[2023.09.21]

特発性過眠症(Idiopathic Hypersomnia:IH)は、過度な眠気や長時間の夜間睡眠、または昼間の長い睡眠エピソードに特徴付けられる希少な睡眠障害です。

 

以下に特発性過眠症の主な特徴や診断、治療法について詳しく説明します。

 

 

  1. 特徴

    • 過度な日中の眠気:患者はしばしば、強い眠気に襲われます。短い昼寝をしても、その眠気は軽減されにくいのが特徴です。
    • 長い夜間の睡眠:一般の人が平均的に7-9時間の睡眠を必要とするのに対し、IHの患者は10時間以上、場合によっては14時間以上の睡眠をとることも珍しくありません。
    • 深い睡眠:IHの患者は深い睡眠をとることが知られていますが、それにもかかわらず日中の眠気から逃れられないのです。
    • 起床時の困難:「睡眠酩酊」とも呼ばれる、起床直後の強い眠気や意識のもうろうとした状態が持続することが多いです。
  2. 原因

    • 不明確な原因:IHの正確な原因はまだ解明されていませんが、遺伝的要因、脳内の神経伝達物質の異常や脳の覚醒系と睡眠系のバランスの乱れが関与している可能性が考えられています。
  3. 診断

    • 詳しい病歴の取得:患者の日常の睡眠の習慣や、疲労感、昼間の眠気の度合い、家族歴などの情報が重要となります。
    • 睡眠検査:夜間多重睡眠ポリグラフ検査や昼間の継続的覚醒性試験(MSLT)は、IHの診断に役立ちます。これにより、他の睡眠障害との鑑別が行われます。
  4. 治療

    • 薬物療法:モダフィニルやアルモダフィニルは、中枢神経刺激薬として知られ、日中の眠気を軽減する効果があります。新しい治療法として、クラリチロマイシンやフルボキサミンなどの薬も研究されています。
    • 生活習慣の改善:定期的な睡眠の習慣の確立、適度な運動、バランスの取れた食事、アルコールやカフェインの摂取を控えることなどが、症状の管理に役立ちます。
    • 心理的サポート:IHの患者は、症状のために日常生活や仕事、学業に影響を受けることが多く、心理的ストレスや抑うつを感じることがあります。このような場合、心理療法やカウンセリングが有効とされています。

 

 

特発性過眠症は比較的知られていない病気であり、正確な診断や治療が求められます。

もし疑われる症状があれば、専門医に相談することを強く推奨します。

 

 

 

 

 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME