レム睡眠行動障害とは?
[2023.05.30]
レム睡眠行動障害(REM Sleep Behavior Disorder: RBD)は、レム睡眠中に通常は麻痺するはずの筋肉活動が活発になるという特徴を持つ睡眠障害の一種です。
この結果、患者は夢を見ている間に物理的に動き、声を出したり、場合によっては暴力的な行動をとることもあります。
RBDは主に中高年の男性に多く見られ、特にパーキンソン病やレビー小体型認知症などの神経変性疾患と関連していることが多いです。
また、脳の特定の領域、特にpons(橋)という領域に異常があると、RBDが発生する可能性があります。
診断は、患者の症状と睡眠の観察、特にポリソムノグラフィ(PSG)という睡眠研究に基づいて行われます。
この研究では、患者の脳波、眼球運動、心拍数、呼吸などを測定します。
治療には主に薬物療法が使用され、クロナゼパムやメラトニンが最も一般的に使用される薬物です。
また、寝室の環境を安全にすることも重要で、患者が自分自身や他人を怪我するリスクを最小限に抑えるためには、寝室から危険な物を取り除く、ベッドの周りにパッドを置くなどの対策が必要です。