抗不安薬の離脱症状とは?
[2023.10.20]
抗不安薬の離脱症状について、解説します。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、神経伝達物質GABA(γ-アミノ酪酸)の働きを強化することで、中枢神経系を抑制し、不安や緊張、不眠などの症状を緩和します。
しかし、長期間の使用や高用量の使用により、脳が薬物の存在に慣れてしまい、その効果なしでは正常に機能しづらくなる場合があります。
これが依存症と呼ばれる状態です。
以下は、抗不安薬の離脱症状に関する詳細情報です
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心身の症状:
- 焦燥感: 落ち着かず、イライラしやすくなる。
- 不安感: 常時、過度な心配や恐れを感じることがある。
- 震え: 手足や体全体が震えることがある。
- 汗をかく: 通常の活動で過度に汗をかく場合がある。
- 頭痛: 強度や持続時間が異なるが、特に側頭部に痛みを感じることがある。
- 筋肉の痙攣や痛み: 突然の筋肉の収縮や痛みを感じることがある。
- 胸の締め付け感: 心臓周辺の不快な圧迫感。
- 腹痛や吐き気: 消化器系に影響を受ける場合がある。
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感覚的な症状:
- 光や音に敏感: 明るい光や大きな音に過度に反応する。
- しびれ: 手足の先端や顔にしびれを感じることがある。
- 熱感や冷感: 体の一部または全体に異常な温度感覚を持つことがある。
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睡眠障害:
- 眠れない: 眠りにつきにくい、または短時間しか眠れない。
- 夜中に何度も目が覚める: 睡眠の中断が頻繁に起こる。
- 悪夢: 恐ろしい夢を見ることが増える。
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精神的な症状:
- 不安やパニック発作: 無理由に強い不安感や恐怖感を経験する。
- 集中力の低下: 仕事や日常生活のタスクに集中するのが難しくなる。
- 記憶の障害: 短期間の出来事を忘れることが増える。
- うつ症状: 喜びや興味を失い、持続的な低気分が続く。
- 絶望感: 未来に対する希望を失う。
- 幻聴: 実際には存在しないものを見たり、聞いたりする。
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その他の症状:
- 性欲の減退: 性的な興味や欲求が低下する。
- 体重の変動: 食欲の変動による急激な体重の増減。
- 偏頭痛: 激しい頭痛が片側または両側の頭部に発生する。
もし抗不安薬の使用を検討している、または使用中で離脱を考えている場合は、医師のアドバイスを受け、安全に管理された環境で行動を起こすことが重要です。
突然の中止は、離脱症状を引き起こす可能性が高く、場合によっては命を脅かすことも考えられます。