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医師の診断書に書けること、書けないこと

[2023.09.12]

 

医師の診断書は、患者の健康状態を示す公式な文書であり、多くの場面で重要な役割を果たします。

たとえば、労働者の病欠の正当性を証明するためや、学校や職場での特別な配慮を求める際、または特定の医療手当ての申請時などに使用されます。

 

 

診断書に書けること:

  1. 患者情報:

    • 患者の基本情報として、名前、生年月日、住所、保険情報などを明記します。
  2. 診断:

    • 患者が罹患している病気や障害の名称。可能であれば、ICD(国際疾病分類)コードなどの公式な病名コードも併記することが求められる場合があります。
  3. 症状:

    • 患者が示す症状の詳細な説明。これには、発症時期、症状の強さや頻度、関連する外傷や事故の有無などの情報を含めることができます。
  4. 治療:

    • 行われている治療法や処方されている薬の詳細。また、その治療による経過や効果についても記載します。
  5. 必要な休養期間:

    • 患者が完全に回復するまでの予想される期間や、仕事や学業を再開できる時期についての推定。
  6. 制限事項や特記事項:

    • 例えば、特定の活動を避ける必要がある場合や、何らかのアシスタンスが必要な場合など、患者の日常生活や活動に関する特記事項。
  7. 診断した医師の情報:

    • 医師のフルネーム、資格、所属する医療機関の名称、連絡先、そして診断日などの詳細情報。

 

 

診断書に書けないこと:

  1. 憶測や推測:

    • 診断や治療の方針に関して、確定的でない情報や不確かな情報は避けるべきです。
  2. 非公開の情報:

    • 患者の機密情報、例えばHIVの状態や精神疾患の詳細など、公開することが適切でない情報は控えるべきです。
  3. 個人的な意見や感想:

    • 医師の主観や個人的な感じ取った印象は、診断書の客観性を保つために記載すべきではありません。
  4. 関連性のない情報:

    • 診断や治療と関係のない情報は、診断書のクリアリティを損なうため避けるべきです。

 

 

診断書を提出する際や、診断書を作成する医師としては、関連する法律や規定を十分に理解していることが重要です。

また、患者のプライバシーを尊重し、情報の漏洩や不適切な取り扱いを避けるための対策も必要です。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

記事監修:おりたメンタルクリニック医師

 

 

 
 
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