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全般性不安障害(GAD)とは?【精神科医が解説】

[2023.08.21]

 

全般性不安障害(GAD: Generalized Anxiety Disorder)とは、過度な心配や不安を伴う病状を示すものです。

日常の事柄に対しても過度に反応し、その状態が6ヶ月以上続くことを主な診断基準とします。

この病状は、日常生活に大きな影響を及ぼすことが多いため、正確な理解と対応が必要とされます。

 

 

GADの主な症状

 

全般性不安障害の患者は、日常的な出来事や状況に対して過度な不安を感じることが特徴です。

この症状は日常生活を大きく阻害し、仕事や人間関係に支障を来たすこともあります。主な症状は以下のとおりです。

  • 持続的な不安感:特定の出来事や状況に対してではなく、日常全般にわたって不安を感じる。
  • 心配の過剰:過度に心配をしてしまい、それを止めることができない。
  • 緊張感:常に身体や心が張り詰めているような感覚。
  • 集中力の低下:不安や心配のせいで、物事に集中するのが難しくなる。
  • 筋肉の緊張:特に首や肩周りに張りや痛みを感じることが多い。
  • 睡眠の障害:入眠困難や中途覚醒など、睡眠に関連する問題。

 

 

 GADの原因

 

全般性不安障害の原因は、明確には特定されていませんが、いくつかの要因が考えられます。

  • 遺伝的要因:家族内で同じ病状の人がいると、発症リスクが高まる可能性が指摘されています。
  • 脳機能の変化:特定の脳領域の機能変化や神経伝達物質のバランスの乱れが関与するとされています。
  • 心理的・社会的ストレス:過去のトラウマや継続的なストレス、環境の変化などが原因として考えられることがあります。

 

 

 GADの治療

 

全般性不安障害は、適切な治療を行うことで症状を和らげることが可能です。

  • 薬物療法:抗不安薬や抗うつ薬の服用が考えられます。これらの薬は、神経伝達物質のバランスを整え、不安や心配を減少させる効果があります。
  • 心理療法:認知行動療法は、不安や心配の原因となる思考や行動のパターンを変えることを目的としています。セラピストとのセッションを通じて、自己理解を深め、症状を改善します。
  • リラクゼーション技法:深呼吸や瞑想、ヨガなどのリラクゼーション技法は、緊張を和らげ、不安を軽減するのに役立ちます。

 

 

 

まとめ

全般性不安障害は、持続的な不安や心配が特徴的な病状ですが、適切な治療やサポートにより、生活の質を向上させることが期待できます。不安や心配が持続する場合は、専門家への相談をおすすめします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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