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妊娠期のうつについて

[2023.05.29]

 

妊娠期のうつ病は、妊娠中に発症する心の病で、特に注意が必要な状態です。

この状態は、妊娠とそれに伴う体の変化が引き金となることが多く、その影響は母親だけでなく胎児にも及ぶことがあります。

 

以下に、妊娠期のうつ病の主な特徴と対処法について説明します。

  1. 症状: 妊娠期のうつ病の症状は、通常のうつ病の症状とよく似ています。悲しみ、喜びを感じられない、気力がない、過度の疲労、睡眠障害、集中力の欠如、自己評価の低下などがあります。特に妊娠期では、これらの症状が妊娠による身体的な変化と混同されることが多いため、うつ病の診断が遅れることがあります。

  2. リスク因子: うつ病の既往歴、ストレス、家族歴、経済的困難、未婚またはパートナーがいない状況、妊娠に対する不安や恐怖などが、妊娠期のうつ病のリスクを高めることが知られています。

  3. 影響: 妊娠期のうつ病は、出産後うつ病(産後うつ)のリスクを高めます。また、母親の心の健康が乳児の発育に影響を与える可能性もあるため、早期の対策と治療が重要です。

  4. 治療: 妊娠期のうつ病の治療は、通常のうつ病の治療と似ていますが、妊娠という特殊な状況を考慮する必要があります。治療は通常、カウンセリングや心理療法、時には抗うつ薬を用いて行われます。しかし、薬物療法の場合は、胎児への影響を考慮する必要があります。医師と患者は、母親の健康と胎児の健康のバランスをとることが求められます。

 

うつ病が発症すると、自分自身や自分の置かれている状況を悪くとらえる傾向が強くなります。

これは妊娠や出産、子育てのストレス、周囲のサポートの不足、そして女性ホルモンの大きな変化などが一因となっています。

これらの要素が重なると、脳がストレスに耐える抵抗力が低下し、ストレスを処理しきれなくなった結果、ものごとを悪くとらえる傾向が強く出てしまいます。

妊娠中や出産後のうつ病になった場合、自分自身を母親失格と感じ、自分を責める気持ちが強くなります。

 

また、周囲からは「妊娠・出産や子育てが大変なのは当たり前」と考えられがちで、自身の苦しみが理解されにくいという問題もあります。

このような状態が続くと、「母なら、あれもこれもやらねばならない」と考え、無理な計画を立てたり、「育児は私がやらねばならない」と一人で抱え込むなど、悪循環が生じます。これがうつ病の状態となります。

うつ病を放置しておくと、重症化したり再発を繰り返したりします。

また、最悪の場合、自殺を考えたり、お子さんに手をかけるなどの事態を招く可能性もあります。

 

したがって、妊産婦のうつ病になった場合、専門医による適切な治療を受けることが非常に重要です。

 

 

 

 

 

 

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