非定型うつ病とは?
非定型うつ病(atypical depression)は、うつ病の一種で、その症状や反応パターンが典型的なうつ病とは異なる特徴を持つ病態を指します。
非定型うつ病の主な特徴は以下のとおりです。
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気分の可変性:典型的なうつ病では、患者は常に悲しみや無気力を感じることが多いですが、非定型うつ病では、気分が明らかに反応し、特に楽しい出来事などにより一時的に上がることがあります。
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過食と体重増加:非定型うつ病では、食欲が増え、特に炭水化物の摂取が増え、体重が増加することが多いです。これは典型的なうつ病とは対照的で、典型的なうつ病では食欲が減退し、体重が減少することが多いです。
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過眠:非定型うつ病の患者は一日の大部分を眠って過ごすことがあります。これも典型的なうつ病とは対照的で、典型的なうつ病では睡眠障害(特に早朝覚醒)が一般的です。
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肉体的な重さ:非定型うつ病の患者はしばしば肉体的な重さや鉛のような感じを訴えます。これは、四肢が重く感じられ、日常的な身体活動が特に困難になることを意味します。
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社会的棄却感:非定型うつ病の患者は、他人に棄却されることに対して過剰に敏感であり、これが彼らの気分に影響を与えます。
非定型うつ病は、特に若い女性に多く見られます。
治療には、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)や認知行動療法(CBT)などが一般的に用いられます。
なお、非定型うつ病の診断は、医療専門家による対話や評価に基づいて行われます。
自己診断や自己治療を試みることなく、専門家の助けを求めることが重要です。