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良性発作性頭位めまい症について

[2023.08.24]

 

良性発作性頭位めまい症(BPPV: Benign Paroxysmal Positional Vertigo)は、めまいを引き起こす最も一般的な原因の一つです。

以下、BPPVの主要な特徴と治療方法について詳しく説明します。

 

 

 

定義

良性発作性頭位めまい症、通常BPPVと略されるこの疾患は、突然の頭の動きや特定の姿勢変化に伴って短時間のめまいや平衡感覚の喪失を引き起こす現象です。

例えば、急に横になったり、立ち上がったりしたときに、数十秒程度のめまいを感じることが特徴的です。

 

原因

BPPVの主な原因は、内耳の半規管という構造内で、耳石(オトコニアとも呼ばれる)という微小なカルシウムの結晶が誤って存在することです。

通常、これらの耳石は半規管の外の部分に存在していますが、何らかの理由で半規管内に移動してしまい、その結果、頭の動きに反応して流れの乱れを引き起こし、めまいを生じさせるのです。

 

症状

BPPVの主な症状は、短時間にわたる激しいめまいの発作です。

このめまいは、大抵は数十秒で治まりますが、それが終息するまでの間、非常に強い不快感を感じることが多いです。

頭を動かすこと、特にベッドから立ち上がるときや、横になるときなどの動作によって、めまいが誘発されることが多いです。

さらに、このめまいには嘔吐感や吐き気が伴うことがしばしばあります。

 

診断

BPPVは、症状からの臨床的な診断が主です。

医師は、特定の検査を行い、患者が特定の動きをしたときにめまいの症状を引き起こすかを確認します。

 

治療

体位変換療法

BPPVの最も一般的な治療法として、体位変換療法が挙げられます。

これは、半規管内の耳石を元の位置に戻すための特定の頭の動きを行うものです。

「エプリー法」や「セモント法」という手技があり、これらの手技は、多くの患者さんにおいて速やかな改善をもたらします。

 

薬物療法

めまいや吐き気の症状を軽減するための薬物も使用されることがあります。

しかし、BPPVの根本的な治療としては、これらの薬物は長期的な解決策とはなりません。

 

例外的な場合、体位変換療法や薬物療法が効果を示さない場合、外科手術の選択肢も考えられます。

 

 

予後

BPPVの多くは体位変換療法で改善するものの、症状が再発することもあります。

そのため、再発した場合や症状が持続する場合は、再評価と治療が必要となります。

 

 

まとめ

BPPVは非常に一般的なめまいの原因であり、適切な治療を受けることで多くの患者さんが快復します。

もし症状が現れた場合は、専門の医師の診断と治療を受けることが重要です。

 

 

 

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