むずむず脚症候群(RLS)とは
[2023.09.15]
むずむず脚症候群(RLS)とは
むずむず脚症候群は、特定の体位や時間帯、特に夜やリラックスしたときに下肢に不快感や動かしたくなる衝動が生じる神経学的障害です。この症状が生じると、寝付きが悪くなり、日常生活の質が低下する可能性があります。
むずむず脚症候群の症状の特徴
- 感覚: 一般的に、RLSの症状は痛みや刺激、熱さやむずむずといった感覚として感じられます。
- 時刻: 夕方や夜になると症状が増強することが多いです。
- 休息時の増悪: 特に長時間座ったり横になったりすると、症状が悪化することがよくあります。
- 運動による一時的緩和: 症状は、歩いたり、足を動かしたりすることで一時的に緩和されることが多い。
原因とリスクファクター
むずむず脚症候群の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。
- ドーパミンの不均衡: ドーパミンは脳内の神経伝達物質であり、その働きが乱れることでRLSの症状が引き起こされる可能性がある。
- 遺伝的要因: RLSは家族性が認められることが多く、親や兄弟がRLSである場合、発症リスクが高まる。
- 鉄の不足: 鉄はドーパミンの生成に関与するため、鉄の不足はRLSのリスクを増大させる可能性がある。
- 妊娠: 妊娠中はホルモンバランスや血液容量の変動により、RLSの症状が出現しやすくなる。
- 関連疾患: 腎不全、糖尿病、リウマチ、甲状腺疾患など、他の疾患とRLSの関連が示唆されている。
治療
症状の程度や原因に応じた治療が行われます。
- ライフスタイルの改善: 一定のリズムでの就寝・起床、ストレッチ、リラクゼーションなどの方法で症状の軽減を図る。
- 鉄の補給: 鉄不足が認められる場合、鉄剤の摂取や食事療法による鉄の摂取増加が推奨される。
- 薬物療法: ドーパミン作動薬(プラミペキソール、ロピニロールなど)、α2δリガンド(ガバペンチン、プレガバリン)、ベンゾジアゼピン系薬、オピオイドなどが使用されることがある。
症状が続く場合や、自己対処での改善が見られない場合は、専門の医師に相談することが重要です。